■ 暗号ツール PGP
現在,パーソナルユースで最も使われている暗号ツールが PGP (Pretty Good Privacy)です。最近では電子メールの署名に
PGP Key fingerprint = 87 D7 9E 6F 40 F7 3E C7 46 23 26 D5 5D F6 CC DF
などという「鍵の指紋」をつけている人も多くなりました。
PGP は1991年に Zimmermann 氏によって作られました。しかし,以前はアメリカに暗号の輸出についての規制があったため,アメリカ国外で使用することは出来ませんでした。
そこで,オリジナルの PGP を元に Schmacher 氏によって国際版の PGP (PGPi) が作られていました。そのためアメリカ国内ではオリジナルの PGP ,アメリカ国外では PGPi (PGP International,国際版 PGP)を使うようになっていました。しかし最近(2000年春)アメリカの輸出規制が撤廃されたため,バージョン 6.5.1i を最後に,PGPの国際版は無くなりました。PGP は現在 9.7.0 が最新となっています(2008/1/13)。バージョン 5 からは GUI を使うようになり比較的簡単に扱えるようになりました。私は http://www.pgp.com/downloads/desktoptrial2.php から取ってきました。
『C MAGAGINE 1997年2月号』で PGP に関する詳細な記事が掲載されています。バックナンバーサービス(Tel 03-5642-8100)に問い合わせると手に入るかも知れません。
C MAGAGINE によると,パソコン通信 NIFTY-Serve の FGALM LIB 7 57,58,59 で入手できます。
番号 ID 登録日付 バイト 参照 データ名
59 SDI00577 96/04/04 34845 1111 B PGP263IJ.ZIP PGP 2.63i 日本語化
58 SDI00577 96/04/04 330474 898 B PGP263IW.ZIP PGP 2.63i WIN32版
57 SDI00577 96/04/04 306737 422 B PGP263I .ZIP PGP 2.63i MS-DOS版
57番の 「PGP263I .ZIP PGP 2.63i MS-DOS版」はIBM PC/AT互換機用です。
RSA公開鍵暗号のところで説明したように,より現実的な方法として PGP では通信文の暗号化には IDEA (International Data Encryption Algorithm)という従来の暗号系を使い,鍵の暗号化には RSA を使っています。
PGP 関連のサイト
最新の情報は本家本元 http://www.pgp.com/ でご覧下さい。もちろん英語です。
■ 書籍
- 『PGP 暗号メールと電子署名』,Simson Garfinkel 著,山本和彦 訳,オーム社,5202円,ISBN4-900900-02-8
- 『E-mail セキュリティ』,Bruce Schneier 著,力武健次 監訳,オーム社開発局,3500円,ISBN4-274-06117-5
PGP のソースコードが WWW で手に入るという記事を見かけました。たしか,紙に書かれた PGP のソースコードは入手可能だったと思うのですが,かなりのページ数になるのでディスクに落とすには手間が掛かる作業でした。しかし,これなら自分でソースコードを触れそうです。(最近はソースコードも手に入るようになったのであまり意味は無くなってしまいました。1998/6/9 )
前へ 次へ
メニューへ戻る