北海道一人旅
1999年8月2日~7日まで北海道に旅行に行ってきました。事前に準備したのは福岡空港から函館空港への飛行機のチケットだけで,あとは行き当たりバッタリの旅でした。
今年の夏はまとまった休みが取れたので何をして過ごそうかと考えていたのですが,どうせだったら前から考えていた北海道旅行に行こうと決めました。それは出発の三日前のことでした。インターネットで航空会社のホームページでも調べればチケットぐらい手に入るだろうという安直な考えでホームページに行ってみました。空席情報の検索は非常に簡単でした。気楽な一人旅なので空席くらいあるだろうと思ったのですが,午前中に福岡空港を立つ便は満席だったので,羽田空港を経由することにしました。JAL,ANA,JAS の三社とも検索したのですが,JAL の便を使うことにしました。
ホームページ上で登録をすると,その場でIDを発行してくれます。このIDを使えばクレジットカードでチケットの予約から支払いまで出来ました。後は当日にクレジットカードを持って空港まで行き,専用の機械にクレジットカードを入れるとチェックインが済み,チケットが出てきます。思いの他簡単でした。
北海道の予習をする
■ 1999年8月2日(第一日目)
福岡空港 10:00 発のJAL356便で羽田空港まで飛び,一時間ほど乗り換えの時間を取って12:25 発のJAL543便で函館空港に飛びました。函館に着いたのは午後一時半くらいでした。
まず,空港で手に入れた観光案内パンフレットで(ガイド本を持っていくことさえしなかったので,函館にどんな観光名所があるのか知らなかったのです),函館空港から歩いて20分ほどの所に「トラピスチヌ修道院」があると言うことを知ったので行ってみました。これは正門を入ったところにあった像です。修道院内部の見学は出来ないのですが,展示室&修道院内で作ったクッキーやお菓子などを販売しているところがあるので見学しました。ココに来て始めて知ったのですが,「伊万里」にも修道院があるらしいですね?。佐賀県に住んでいるにも関わらず全く知りませんでした。
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トラピスチヌ修道院の建物です。立派な煉瓦造りです。
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修道院の扉
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修道院前にあった像
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壁の像
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記念撮影用のイス
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修道院の門。「天使の聖母トラピスチヌ修道院」と書いてあります。
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修道院を後にして,「五稜郭公園」に向かいました。地図を見て,すぐのところに路面電車の駅があると思ったのですが,地図の見間違いのため40分ほど歩く羽目になってしまいました。路面電車に15分ほど乗って五稜郭に行きました。五稜郭の中は公園となっていて,建物は何一つ残っていませんでした。城壁がかつてをしのばせるのみです。小さな古ぼけた函館博物館五稜郭分館があります。しかし,しばらく休館中と言うことで見学は出来ませんでした。残念…。
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五稜郭公園内
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五稜郭公園に渡る橋のたもとにある碑
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五稜郭のそばにあった「福新楼」で夕食を頂きました。函館駅構内のパネルを見て「函館グリーンホテル」(税込み6300円)に電話で予約をしました。しかし,行ってみると冷房も入っていない部屋でした。失敗…。(その後調べたところによると北海道の夏の暑い時期は二週間ほどしかないので(しかもそれほど暑くはならない)北海道ではエアコンのない家庭が多いそうです。たまたまこの夏が暑いだけのようです)
■ 1999年8月3日(第二日目)
この日は函館山に登ることにしました。
ちょっとガラスの反射が写ってしまいました。
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函館山上にあった説明板。こういったことを授業で教えてたりするので興味があります。
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下山してすぐのところに「潮見が丘トリックアートミュージアム」(1200円)と言うのがあったので入ってみましたが,期待はずれでした。歩いて函館公園にある「函館博物館」に行きましたが,建物はかなり古くこちらも期待はずれでした。
雪国らしく至る所に砂袋の入ったボックスが設置してあります。おそらく雪が降って車がスリップするとき使うのだと思います。
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函館は路面電車の街です。料金は200円~です。
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撮影でもよく使われる「金森赤レンガ倉庫群」。倉庫内は観光用にレストランやショッピング街に改装されています。 |
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赤レンガ倉庫
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この後,歩いて「はこだてビール」に行き,地ビールとソーセージの昼食を頂きました。
青函連絡船「摩周丸」(600円程だったと思う)。現在は函館駅裏の港に係留されていて,連絡船の展示がされています。
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摩周丸のロゴ
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函館で二泊して,札幌に向かうことにしました。JR(所要時間四時間)で行くか高速バス(五時間)で行くか迷ったのですが,気ままな旅なので料金の安いバスで行くことにしました。夕方に函館駅前のバスセンターで翌日九時発の高速バスを予約しました。
駅前のビルにあった「五島軒駅前店」で夕食を済ませました。前日の反省を踏まえて,函館駅の宿泊案内所で紹介してもらった「アクアガーデンホテル」に宿を取りました(←アクセスすると勝手に音楽が流れます)。夜は路面電車に乗って「市営谷地頭(やちがしら)温泉」に行きました。
■ 1999年8月4日(第三日目)
朝の九時に函館駅前からバスに乗ったのですが前日までの大雨のために通行止め箇所があるので,迂回のため札幌まで七時間かかるというアナウンス。「エッ!」と思ったが時既に遅し。結局,迂回のため函館から日本海側の一般道を通って本来のルートの長万部まで行き,ココから札幌までは高速道路を通って行きます(高速道路はまだ札幌から長万部までしか開通していません)。札幌に着いたのは午後四時でした。少し時間があったので「さっぽろテレビ塔」(700円程だったと思う)に登りました。展望塔になっていて,札幌市内が良く見渡せます。次に時計台に向かいました。
観光名所「札幌時計台」。入場料は200円で,建物内が見学出来ます。一階は各種資料が展示してあります。二階は時計の機械部が見学出来ます。
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時計台はビルの谷間に昔ながらの姿を留めています。
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札幌の「もいわ山」にロープウェイとリフト(往復900円)で登りました。夜景を取ったつもりが露出不足で真っ黒になってしまいました。
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そこで,Photoshop で補正してみましたが,私が見たきれいな夜景は再現出来ませんでした。残念…。
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夕方に,札幌駅の宿泊案内所で紹介してもらった「札幌ルナホテル」に宿泊しました。夜はホテルの外に出て,レストランでイクラ丼を頂きました。北海道だから海の幸は豊富なのだろうと思っていたのですが,以外と「うに丼」を扱っているお店は少なかったです。北海道では「イクラ丼」がメインでした。
■ 1999年8月5日(第四日目)
かつて北海道庁本庁舎として使われていた「赤れんが庁舎」です。入場無料です。北海道の歴史や昔の知事の執務室などが展示してあります。一部の部屋は今でも実際に県庁として使用されています。見学する価値はあります。
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廊下には「北方領土返還署名」が置いてあったので,署名してきました。九州に住んでいる私にはあまり実感が無かったのですが,北海道に住んでいる人にとっては長年の悲願なのですね。
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赤れんが庁舎から歩いて10分ほどのところに「北海道大学植物園」があります。入場料は400円です。バラ園があっていろいろな種類のバラが咲いていました。
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この後,商業施設サッポロ・ファクトリーに行ってラム肉をつまみに,地ビールが三種類セットになった「飲み比べセット」を飲みながら昼食を頂きました。
札幌を 13:29 発の特急「スーパーおおぞら5号」で釧路に向かいました。17:21 に釧路に着き,宿を探しました。一泊素泊まりで3800円という「釧路パークホテル」というのがあったので電話をして予約しました。しかし,怪しいとにらんだとおり学生宿のようなエアコンもついていない安宿でした。失敗…。夕食はホテルの外に出てタラバガニ天丼を頂きました。タラバガニの頭の甲良を丼代わりにして,カニ足と野菜の天麩羅がのった豪快な天丼です。
■ 1999年8月6日(第五日目)
次の日,釧路の阿寒バスの定期観光バス「日本一おそ~い列車ノロッコ号とバスでのくしろ湿原めぐり」に乗りました。八時半ごろに釧路駅前を出発して午後三時までのコースです。昼食費別で2700円(ノロッコ号の運賃を含む)+鶴自然公園240円+釧路湿原展望台280円です。
丹頂鶴自然公園で見かけた鶴。展示室と屋外の飼育エリアに別れています。
タンチョウ鶴を漢字で書くと「丹頂鶴」です。「丹」には「赤い」という意味があります。「頂」には山の頂上のように「てっぺん」という意味があります。つまり「丹頂鶴」とは「頭のてっぺんが赤い鶴」という意味です(賢くなったでしょ (^^; いつか誰かにさりげなく説明して博学ぶりを自慢しましょう)。
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縦横100メートルほどの区画が五つほどあり,それぞれの区画にタンチョウがつがいで住んでいます。天井は付いていないので時間によっては湿原の方に飛んでいってしまいます。しかし,自然公園にいると餌をもらえるので,ちゃんと戻ってくるそうです。
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自然公園の水路で見かけた泥炭層。釧路では気温が低いため草が枯れても自然に分解されません。その為,毎年分解されずに残った草が積み重なっていきます。こうして湿原が形成されます。
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釧路市湿原展望台から湿原を望む。しかし,霧が出てよく見えませんでした。釧路では年間の日数の三分の一は霧が出るそうです。その為,日照不足で農作物を作るには向いていないそうです。
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コロッタ湿原展望台から湿原を望む。
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この展望台は舗装もされていない場所にあるため,観光ツアーコースからは外れています。こういった場所に来られるのは定期観光バスならではです。この後,バスで移動中に湿原でタンチョウを見かけました。自然のタンチョウか飼育されているタンチョウかは不明です。バスガイドさんによると,見頃は秋の終わりと言うことでした。本来タンチョウは冬の鳥です。ちょっと寒いけど,雪の中のタンチョウの群が見応えがあるそうです。寒くなるとタンチョウも餌が少なくなるので,人間に餌をもらうため結構人間に近寄ってくるそうです。一番の見頃は冬だと言うことなのですが,冬には雪のため観光バスもあまり運行していないそうです。
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一旦バスを降りて,JRのトロッコ列車「ノロッコ号」に乗ります。釧路湿原を見ながら列車で釧路駅まで向かいます。ゆっくり運行するため日本で一番のろい列車なので,この名前なのだそうです。
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治水のため作ったが,一度も開けたことが無い水門。
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ノロッコ号
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お昼は観光バスにつれられて「鮭番屋」という海産物を扱っているお店に行きました。昼の定食は630円です。鮭やホタテ串を自分で炭火で焼きながら頂きました。釧路では良く炭火焼きの食事処を見かけました
釧路市内の米町公園から釧路を望む
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石川啄木の歌碑。啄木は数ヶ月間新聞記者として釧路に赴任したことがあるそうです。
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米町公園のそばにある,釧路で最古の木造商家。
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米町公園。この後,バスは最終目的地釧路駅に向かいます。この日は釧路にもう一泊するつもりだったので,商業施設「MOO」で下車しました。
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啄木が勤めた新聞社跡。現在は資料館になっています。
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前日,釧路の街を歩いていると,旅行会社のポスターで「釧路→福岡」の直通の飛行機があるということを知ったので(ただし週4便),電話で予約しました。
まだ時間があったので「釧路博物館」と「釧路青少年科学館」行きました。釧路博物館は新しい建物で,展示物も立派でした。すぐ隣にある少年科学館の方は年数も経っているようで,少しくたびれた建物でした(釧路青少年科学館は2005年1月18日をもって閉館し,機能を引き継ぐ釧路市こども遊学館に代わりました)。
この日の宿は,前日の反省をふまえて(前にもこんなこと言ってたな…)一泊素泊まり6000円の「釧路パコホテル」に電話して予約しました。シングルは一杯だということなので,セミダブルの部屋を6500円でお願いしました。夜はホテルの外に出て寿司屋でウニ丼(2500円)を頂きました。北海道に来たからにはウニ丼をお腹一杯食べてみたかったからです。しかし,釧路でもウニ丼を扱っているお店は少なかったです。
■ 1999年8月7日(第六日目)
カモメさん
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釧路湾内を巡る観光船シー・グレース(10:00発)に乗りました。料金は50分で1400円です。観光船から見たフェリーです。しかし,ご覧のように霧であまり良く見えませんでした。残念。
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巡洋艦
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釧路市内
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霧でよく見えません。
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釧路の地ビールレストラン
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観光船の出発点にもなっている商業施設「MOO」。ショッピング街や市場・レストラン・観光案内所などがあります。
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観光船シー・グレース
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この後,「MOO」で地ビールを飲んで喉を潤した後で(結局この旅で「函館」「札幌」「釧路」三カ所の地ビールを飲んだ)MOOの中の市場やお店を見た後,ビアレストランで生ビールを飲みながらお昼を頂きました。釧路駅まで歩いて行って(15分ほど)釧路駅前からバスで釧路空港へ向かいました(所要時間60分程度)。
釧路空港を一時半頃に出る飛行機で福岡空港に16:00頃に戻ってきました。
今回の旅では飛行機のチケット往復90,000円,宿泊費6,000円程度×5泊=30,000円,食費一日当たり5,000円(ぐらいは使っただろう…)などで,合計16~17万円ほど使ったと思います。やっぱり旅行会社が企画するツアーに比べると割高ですね。それでも,思い出に残る「自由気ままな北海道一人旅」でした。
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